今更ばなな祭
問題となった記事
http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20090808
この問題には色んな捉え方があるようで、元リンクの記事内容からしても、やはり接客業のありようについて考えたりしてる人が多いみたいです。
ばなな祭りに乗っかろうかと思っていたのだけれど絶賛締切で多忙を極めているうちに旬を微妙に逃してしまったのでマーケティングな話題として少しだけ書いてみます。
http://d.hatena.ne.jp/ululun/20090817/1250461272
言いたい事はタイトルで言い切ってるんですけどね。
とか。
店員さんが一度許可を出したのにそれを反故にされたという点についてはこちらの人たちの領分でしょうから、私はあまり触れないことにします。
後は、2ch的な「ばななふざけんなし!」みたいな意見。
これもごもっともで、明らかに高慢な態度は元記事を読んでも不快感しか感じられません。
私は接客業については、バイトではあるものの経験がありますが、残念ながらサービス業のあり方を語れるほどの経験はしていません。
それでも自分なりに考えてみると、そのバイト先はシティホテルに内設されたフレンチレストランのウェイターだったのですが、客層も客層ですし、少なくとも持込を禁止するようなことはありませんでした。*1
これは店の格付けがどうこうという問題でも少しはあるのでしょうが、そもそもお客さんの利用目的の違いが大きい*2ので、サービス業としてのありようを店主に問うのは難しいのでは・・・と個人的には感じます。
店主の頭が悪い・硬いというのもまた事実でしょうが、そこでエッセイに怒りをぶつけるばななもそんなに頭が良いわけではないんだろうなぁと感じました。
さて、元記事に書かれているように、どうもこの問題には世代間の認識の違いがあるようですので、私の考え方と拙い考察を書いてみようと思います。
いっしょにいた三十四歳の男の子が「まあ、当然といえば当然か」とつぶやいたのが気になった。そうか、この世代はもうそういうことに慣れているんだなあ、と思ったのだ。いいときの日本を知らないんだなあ。
http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=60769&pg=20090808
(よしもとばななさんの「ある居酒屋での不快なできごと」)
おおむね三十四歳の男の子に同意です。*3
そもそも、私の感覚からすれば、飲食店への持込というのはいわば店への不敬であって、そのような行為をすること自体が恥ずかしいことのように感じられます。
店主が断るとか以前に、そういう行為そのものが、厚顔無恥で常識知らずな行動のように感じられるので、まずそういうことをしようとは思わない。
そしてたぶん、ばななの行為を批判している多くの人が、多かれ少なかれ同じ感覚を共有しているのではないか、と感じられるのです。
だから、三十四歳がどう思ったのかは別としても、ばななの書き方*4は正確ではないと思うのです。
根本的に感覚が違うなぁ、と。
問題は、この感覚がどこで植えつけられたのかということなのですが、これがいまいち分からない。
ひとまず、親の影響ではないと思っています。*5
やはりこれは世代で共有される社会ルールの違いのようなものに起因するのでしょう。
そのルールがどこから来たのかは分かりませんが、私たちの世代は、おおむね以下のような感覚を持っているように思います。
- 持ち込みは基本的によくないこと
- 特別に何かしたい場合はお店に事前確認*6
- 持ち込みを拒否されるのは普通のことで、許可してくれる店は優良店舗と思ってしかるべき
私たちの世代は、よく訓練された客なのです。
思わず持ち込みしちゃう仲間もいますが、そこには一種の背徳感が漂っています。
いいのかなー・・・まぁいいよね? 的な。
そして、時々世代の離れた人たちと飲みに行くような機会があると、そういう人たちの考え方に驚いたりしてしまうのです。
私たち世代がどうしてこのような"良く訓練された客"になったのかはよく分かりませんが、いくつかでっち上げてみました。
まとまりがないですが、以下の信憑性に乏しいリストで〆たいと思います。
- ファーストフードチェーン全盛時代に、そういう店によく訓練された説
- 暗いニュースに囲まれて育ったため、不要なトラブルを起こさない無難な生き方がしみついている説
- 飽食の時代に生き、外食産業に囲まれて育ったため、持ち込みという概念を持っていない説
- 外食=特別、家食=普通という考えから、外食で持ち込みなんて貧乏臭くて格好悪い説
ぜひ同じ世代、離れた世代の人の意見も聞いてみたいと思います。
しかし、これってどうやってアクセス伸ばせばいいんだろうなぁ。
トラバしまくればいいんかいな。