男社会に生きる女性について

 他の国はどうだか知りませんが、日本は男社会です。
 男は外に出て働き、女は家庭を守るという既存の価値観を基に、実際に男性を中心として"外"の社会を構築してきました。
 そして、このように男たちで特に何の問題もなく成り立ってきた社会に、何故だか分かりませんが、女性たちが殴りこんできました。
 しかし、その女性たちはというと・・・


※この文章は女性を卑下する意図をもって書かれたものではありません。
 ただ、男社会に生きる男性である私が、男社会に生きる女性たちのしんどそうな様子を見て思ったことを書いているだけです。


 ちゃんとした裏づけも無くこういったことを書くのはあまりよくないとは思いますが、私の見ている限りのことを書きます。


 男社会に生きる女性たちは無理をしていると感じます。


 というのは、やはりこの社会は、"男の男による男のための社会"になっているからです。
 実際、女性たちが(何故だか分からないが)社会進出をしたがるようになる以前、この社会はおおむね男性たちで成り立っていたわけですから、その時代の人たちがまだ入れ替わってもいない現在、社会はいまだに男の男による〜〜なのです。


 その社会の中に女性が飛び込むとはどういうことか?
 男子校の中に女の子が飛び込むようなものですね、男装して。
 男たちで作る社会には、遠慮会釈なく意見を交換しあい、敵対する人間を真っ向から潰しにかかり、実のない雑談と馴れ合いを嫌う文化があります。
 その中に飛び込む女性は、自分の意見を周囲にそれとなく悟ってもらうことも、敵対する人間と疎遠にして何とかやりすごすことも、雑談と馴れ合いで仲良しごっこをすることも許されません。
 そんなことをしていたら、競争と練磨で築き上げられた男社会では、すぐに取り残されてしまうからです。


 ところが、そんな男社会の中でも、並み居る男たちと対等に渡り会える女性が、ごくまれに存在します。
 元より男女の能力というのはそれほど差がないものでしょうし、分野別に細かく分ければ女性の方が強いものも多々あるでしょう。
 ですから、男性にも負けないほどの気概を持った女性は、男社会の中でも大成します。
 法律もありますし、企業だって使える人材はどんどん伸ばしたいので、これは別に自然なことです。
 私が勤めている会社にも優秀な女性上司や同僚がいますし、知人にもバリバリ仕事をこなしている女性が何人かいます。


 しかし、そういった女性たちとプライベートな話をする機会があると、よく話題になるのが"女社会での立ち居振る舞い"だったりします。
 男社会で男たちに混じって仕事をこなす女性たちは、いつのまにか男社会に染まり、女社会に馴染めなくなってしまうのです。
 つまり、女たちの集団に男が紛れ込むような感じで、その女たちの生み出す空気に違和感や嫌悪感を覚えてしまったり、逆に女社会から爪弾きにされたり・・・。
 下手すると、そこいらの男以上に女社会に対する嫌悪感を露にするような人もいたりします。


 結局、女社会に戻れなくなることを予測した女性たちは、早めにドロップアウトしてしまうか、諦めて男社会の中に骨を埋めていきます。
 それ以前にほとんどの女性は、最初から男社会に馴染もうとすらせず、男社会の中の女コミュニティで適当に社会経験を楽しみ、いつのまにか男社会からいなくなっています。
 元々昔から存在した女社会=主婦社会へと鞍替えするわけですね。


 結局、女性が進出したがる"社会"が男によって動いている間は、その"社会"に出る女性は男性として振舞うしかなく、前段階として男社会と女社会との二者択一を求められることになります。
 そして、最終的に女社会を選んだ女性は「社会が女性を排除している!」と声高に叫び、男社会を選んだ女性は「女としての幸せはもう手に入らない」などと女社会への未練を募らせるわけです。
 もっとも、いまだに大多数の女性は、最初から女社会を選び、女社会で女としての生活を普通に営んでいるのですが・・・。


 まぁ、男からすれば、そもそも選択肢があるだけいいじゃないの、なんて思いますけどね。
 男が主夫なんてのは、選択肢として現実的には存在していないも同然なんですから。


 あとは、今の"男社会"がどう変わっていくかですが、いまいち現在の社会を変えるメリットがなさそうなので、たぶんこのままじゃないかと思いますね。
 ひとまず、いまだに国内の女性の総意というものができあがっていないように感じるので、すでに完成され、現役で稼動している社会のシステムを変えるのはとても難しいと感じます。
 国内外の団体さんがどれだけ叫んでも、そこはもう致し方ないでしょう。
 個人的には、会社にもっと女性が増えてほしいとは思っているのですが。